2023年度理事長所信
基本理念
2023年度理事長 下山 千嘉
基本理念
進取果敢
スローガン
唯一無二のヒーローになろう!
基本方針
1.次代を担う子どもたちとまちの課題を解決しよう
2.郷土愛をもって誇らしいまちにしよう
3.まちを想い、共に運動する仲間を迎えにいこう
4.距離や世代を越えた同志と切磋琢磨しよう
はじめに
子どもたちが大人になったとき
私たちが住むまちは誇らしいまちであり続けられるでしょうか。
私たちのまちには、お城、さくら、りんご、ねぷたなど
世界に誇る唯一無二の歴史や文化がある一方で、
人口減少、少子高齢化、若者の県外流出など、
乗り越えなければならない多くの課題があるのも事実です。
そして、2020年からの新型コロナウイルス感染症によるパンデミックによって
まちの社会経済は大きな打撃を受け、
未だ収束が見通せないなかで益々不確実性が高まっています。
一方で、政府では成長戦略として社会課題の解決に向けた取り組みを位置付け、
デジタルトランスフォーメーションや
脱炭素社会の実現に向けたグリーントランスフォーメーションの推進など
今が新しい時代の潮目であると私は思います。
このような時代だからこそ、
私たち青年は
このまちをより良くするために
進取果敢に運動を起こしてまいりましょう。
進取果敢
戦後の混乱がまだ冷めやらぬ1951年1月15日、弘前青年会議所は設立されました。設立趣意書の一節には「事業は青年独自の熱と力を以って経済文化の繁栄と社会一般に貢献し、正義心を涵養して時代を担う清新なる自覚に生きる」と記され、私たちの先輩は新たな価値を創造し、愛してやまないこのまちを築いてこられました。
今日では設立当初に比べて人々の生活水準は向上し、時代の移り変わりによって私たち青年会議所が理想としている明るい豊かな社会の意味合いも、物の豊かさから心の豊かさに変化しました。成熟した現代社会においては、人口減少、少子高齢化、若者の県外流出、後継者や担い手不足、地域コミュニティの衰退など新たな課題が生まれ、原因も多様化しています。そして、2020年からの新型コロナウイルス感染症のパンデミックはこれまでの日常生活を一変させ、社会経済に大打撃を与え続け現在も収束は見通せない状況にあります。1951年と今日とでは時代背景や取り巻く環境は違うものの、かつて諸先輩方が青年独自の熱と力を以って立ち上がったように、このような時代だからこそ、将来を担う子どもたちが大人になっても誇らしいまちであり続けられるために、私たち青年が進取果敢に運動を起こす必要があるのです。
2023年は弘前青年会議所が公益社団法人から一般社団法人に移行する年でもあります。これまでの72年という歴史と諸先輩方の想いを継承しながら次の時代に適応した組織運営の基、2021年に策定した長期ビジョンに掲げた誇らしいまち弘前の実現に向けて、進取果敢に運動を起こしてまいりましょう。
次代を担う子どもたちとまちの課題を解決しよう
私はこのまちの将来を担う子どもたちと今を担う私たち青年がまちの課題の解決に向けて運動を起こすことで持続可能なまちにすることができると信じています。
2020年、私は市内の高校生を対象とした、まちづくり活動に取り組むクラブを設立する事業に業務として携わる機会がありました。参加者の一人である、当時高校1年生のある方の入部動機を聞いたとき、私たちの運動は正しかったのだと確信することになるのです。その方は2017年、2018年の私たちの青少年事業に参加していただいた方でした。「弘前青年会議所の事業に参加したことがあり、その時うまくできなかったことがずっと胸の中でわだかまりとなっていて、その事業がきっかけでまちに興味をもつようになったので参加した」というのがその方の入部動機でした。
私たちの運動は決して派手ではないかもしれませんが、確実に子どもたちにより良い変化を与え、生まれ育ったまちに興味をもち、まちの未来を考え実際に行動することでまちは持続可能なものとなるのです。
このまちが持続可能なものになるため、そして次代を担う子どもたちがまちを愛し、いつまでも住み続けたいと心から思えるように、子どもたちとともにまちの課題を解決するための運動を起こしてまいりましょう。
郷土愛をもって誇らしいまちにしよう
このまちには世界に誇る唯一無二の歴史や文化が数多くあります。例えば、全国で現存する12天守の一つである弘前城、日本一の桜とりんご、300年の歴史をもつねぷたなど普段私たちが当たり前のように触れているものは、先達が進取果敢に挑戦し続けてつくり上げてきたものなのです。挑戦は年月を経ることで歴史や文化となり、その意志を受け継いだ者が次の世代に引き継ぎ、そしてまた次の代に引き継がれ、今を生きる私たちに連綿と紡がれてきました。
まちを誇りに思うこと、それは即ち郷土愛であり郷土愛に溢れた人々によってこのまちはつくられてきたのだと私は思います。
このまちに住まう人々をはじめ多くの方にこのまちの魅力を知ってもらい、郷土愛が育まれることで歴史や文化が次の世代に紡がれていくのではないでしょうか。
持続可能で誇らしいまちにするために、世界に誇る歴史や文化を発展させ、このまちに住まう人々とともに郷土愛を育む運動を起こしてまいりましょう。
まちを想い、共に運動する仲間を迎えにいこう
青年会議所に入会することで得られるものは何でしょうか。実は、単に青年会議所に在籍しているというだけで受動的に得られるものは限られているのではないかと私は思います。一方で、能動的に行動することで当初自分が想定したものより更に大きなものを得ることができると確信しています。
青年会議所は、社会の課題を解決するための運動を起こす団体です。運動とは人の考えや行動を変える、つまり行動変容を促すものであり、この運動を起こす過程で学んだ経験を自身のビジネスを含めて様々な場面で生かすことができるのです。
また、青年会議所はほとんどの会員が違う会社に所属し、階層も経営者から従業員までと多様性のある団体です。そのため、会員間には上下関係や雇用関係は存在せず、委員会をマネジメントするためには事業の目的や理念の共感が必要となり、指示や命令ではない、真のリーダーとしてのマネジメント能力を得ることができます。そして何より青年会議所で切磋琢磨することで唯一無二の仲間に出会うことができます。
私たち青年会議所は、まちを想い、自ら成長したいと思う人の集合体です。まちをより良くするためには、今より更に大きな運動を起こす必要があります。
このまちには私たちと同じ想いをもつ仲間がまだまだいます。私たちとともに運動を起こす新たな仲間を迎えに行きましょう。
距離や世代を越えた同志と切磋琢磨しよう
私は、距離や世代を越えた同志との交流を通じて切磋琢磨しながら互いに成長したいと願っています。
弘前青年会議所が設立されてから72年の間で、史実や事業での交流が基となり苗栗國際青年商會、一般社団法人斜里青年会議所、太田市新田商工会青年部、一般社団法人松本青年会議所といった同志がいます。諸先輩方が紡いでくださったご縁は、距離や世代を越えて友情という年輪を刻んできました。私たちはこのかけがえのない同志との交流を重ね、互いに学び合うことによって更に成長することができるのです。
また、青年会議所には同じ志をもつ仲間が一堂に会して学び合う機会が数多くあります。それは全国大会、東北青年フォーラムやアオモリサマーサミットなど各種大会でのセミナーを通して学ぶということもあれば、全国各地で共に頑張っている仲間に出会うことで学ぶことも多いと私は思います。青年会議所は青年が社会により良い変化をもたらすための発展と成長の機会を提供する団体であり、機会は平等に提供されてはいるものの、40歳までという限られた時間の中でその機会をポジティブに捉え能動的に参加するかどうかでその後の成長度合いが大きく変わります。
機会をポジティブに捉えて成長を加速させ、距離や世代を越えた同志との交流を重ねることで更に深化させてまいりましょう。
唯一無二のヒーローになろう!
人口減少、少子高齢化の波は確実に私たちのまちとくらしに影響を与え、子どもたちの輝く未来を脅かしています。若者も減り続けるなか、私たち青年は目の前に迫っている様々な困難に目を背けるのではなく、立ち向かっていかなくてはなりません。
私たち青年は、家庭、仕事、そして青年会議所など様々な場面においてかけがえのない唯一無二の存在です。一人ひとりが様々な場面で誰かのために行動を起こすことができれば、まちはより良く変化し子どもたちの未来を守ることができると確信しています。
次代を担う子どもたちがこのまちで夢を描き、挑戦し、叶えることができる、そしてまちを愛し、いつまでも住み続けたいと思う、そのような当たり前の未来をつくるために私たちはこれからも運動を起こしてまいりしょう。
唯一無二のヒーローになろう!